Home > コラム > そういえば、いつからこういうサイトをやってたんだっけ?、という話
そういえば、いつからこういうサイトをやってたんだっけ?、という話
今の「Stream Express」という名になったのは1997年12月だが、それ以前に今も公開している銀座線1700形の走行音を公開するのに、その単独ページをプロバイダの付属サービスを使って開設したのが、メモでは1995年の冬とある。
まず、こういう「音をインターネットで配信」しようとしたのは、同じ1995年の11月30日に行なわれた「坂本龍一 D&Lライブ」公演のインターネット中継実験に触発されたのと、RealAudioのエンコーダーが入手できるという情報を得たことがきっかけ。
このインターネットライブ中継は日本初のもので、世界では前年1994年にThe Rolling Stonesがアメリカ・ダラスでのライブで、メジャーアーティストとして世界初のインターネットライブ中継を行なっている。
1995年当時は未だ今のような大容量高速度回線が普及していない時代で、リアルタイム中継自体が壮大な実験であった。
(Yahoo!JAPAN(→1996年4月開始)も、Google(→1998年9月設立)も無かった時代であった)
音声の配信には当時最新のRealAudioが、動画はStreamworksで配信された。
RealAudioでの中継は14kbpsモノラルで音質は電話以下だったが、当時はインターネットで生中継の音声を聞けるということ自体が凄いというような話であった。
なお、筆者は実際に中継当日のライブを会場で生で見てたので、リアルタイムにその中継を聞くことはできなかった。
このライブでも用いられたRealAudioのエンコーダーが手に入ると聞いたのはその直後で、「AT互換機」にサウンドボードを取り付け、早速入手したエンコーダーで色々とエンコード。
手持ちのCDとかラジオをこれで録音してみると面白かったものの、これを公開する訳にはいかない。
そこで、1985年に自分で録音した銀座線の録音を利用し録音配信のページを作ってみようということになり、早速一式作って個人ページの一部として公開。
ただ、今と異りダイヤルアップ従量課金の時代で、夜間だけ定額の「テレホーダイ」が始まった頃の話であり、並行してフロッピーディスク3枚組(!)でHTMLとRealAudioデータを納めた頒布品を、1ヵ月後の12月に東京・晴海の「コミックマーケット」でも頒布。
会場が晴海だったことは覚えてるし、この12月のが通常開催最後の晴海だったことから場所も合っており、記憶は間違いなだろう。
教授のライブから走行音ページ立ち上げてコミケ頒布まで丁度1ヵ月、当時の若さ故のスピードだろうか。
1995年に作った時から全区間の録音を公開していたが、当時はプロバイダのユーザースペース容量の問題で短時間にならざるを得なかった事情から、一区間だけといった短時間なものは既にあったものの、長時間で始発から終点までを公開というのは無かったようだ(その当時あったAltaVistaなどの検索サーバーで探しても、見つからなかった)。
一方で、筆者が当時公開に使用していたベッコアメ・インターネットのユーザーページ容量が、他のプロバイダが数MBだったのに比べて20MBと大きく、銀座線の録音データ(RealAudio 20kbps)なら全区間公開してもお釣りがくるくらいの余裕があった。
以前他の方からのご指摘もあったのだが、長時間の走行音録音公開ページ(サイト)となると、どうやら当方が本邦で「元祖」ということになるようだ。
1997年に改題するまでは銀座線の録音一本だけだったが、改題の頃迄には他の走行音サイトもいくつかスタートし多種類の録音を公開しており、そういう面では僅かに出遅れていたのだが、それならばと長時間・全区間の録音を公開するという路線を採った次第である。
以来、録音番組拡充のほか、混雑時間帯補完の夜間限定テレホーダイサーバーから終日運用の独自ドメインサーバーでの運用に至り、配信もRealSystem Server BASIC→Helix DNA Serverから独自開発の配信ソフトに、製作環境は2005年からLinux化し、サウンドプロセッサも第3世代へと変遷し、2022年で27周年を迎える。
あっという間だ。
※そしてその間に、mp3の特許も切れた(!)
参考までに、日本で(大学や研究施設以外で)個人初のウェブページは1994年に開設したとされている(インターネットではないビデオテックス網で個人のを作ったことで初と自称している方がいるが、いくらなんでもこれは除外)。
最初期のプロバイダも1994年から1995年にかけて相次いで開業しており、プロバイダの付属サービスを用いた最初期の個人ページも、1994年から1995年にかけて相次いで誕生している。
このサイトの前身も、個人ページとしては後発なほうと思っていたのだが、今からすればそうではなかったようだ。
鉄道系のウェブサイト、あるいは鉄道会社の公式ウェブサイトもこの頃からいくつかでき始め、1997年頃が勃興期といったところだろう。
最古参とも言われた「TRAINWWW」さんが1995年の11月で、当方が1995年12月なので開始時期は僅かに及ばないものの、「TRAINWWW」さんはもうサイトを閉じられているようなので(ドメイン名も手放されている模様)、当時ベッコアメやWIN、RIMNETのサービスで開いていた方の鉄道系ページが今も継続していなければ、もう当方がインディペンデントな個人制作の鉄道系サイトでは現存最古参になってしまうのかもしれない。
(ストリーミング系としても、おそらく最古参の部類に入ってしまうだろう。ってことは2冠達成?・・時が経つのはほんと早い。こうなると意地でもやめられなくなる)
まず、こういう「音をインターネットで配信」しようとしたのは、同じ1995年の11月30日に行なわれた「坂本龍一 D&Lライブ」公演のインターネット中継実験に触発されたのと、RealAudioのエンコーダーが入手できるという情報を得たことがきっかけ。
このインターネットライブ中継は日本初のもので、世界では前年1994年にThe Rolling Stonesがアメリカ・ダラスでのライブで、メジャーアーティストとして世界初のインターネットライブ中継を行なっている。
1995年当時は未だ今のような大容量高速度回線が普及していない時代で、リアルタイム中継自体が壮大な実験であった。
(Yahoo!JAPAN(→1996年4月開始)も、Google(→1998年9月設立)も無かった時代であった)
音声の配信には当時最新のRealAudioが、動画はStreamworksで配信された。
RealAudioでの中継は14kbpsモノラルで音質は電話以下だったが、当時はインターネットで生中継の音声を聞けるということ自体が凄いというような話であった。
なお、筆者は実際に中継当日のライブを会場で生で見てたので、リアルタイムにその中継を聞くことはできなかった。
このライブでも用いられたRealAudioのエンコーダーが手に入ると聞いたのはその直後で、「AT互換機」にサウンドボードを取り付け、早速入手したエンコーダーで色々とエンコード。
手持ちのCDとかラジオをこれで録音してみると面白かったものの、これを公開する訳にはいかない。
そこで、1985年に自分で録音した銀座線の録音を利用し録音配信のページを作ってみようということになり、早速一式作って個人ページの一部として公開。
ただ、今と異りダイヤルアップ従量課金の時代で、夜間だけ定額の「テレホーダイ」が始まった頃の話であり、並行してフロッピーディスク3枚組(!)でHTMLとRealAudioデータを納めた頒布品を、1ヵ月後の12月に東京・晴海の「コミックマーケット」でも頒布。
会場が晴海だったことは覚えてるし、この12月のが通常開催最後の晴海だったことから場所も合っており、記憶は間違いなだろう。
教授のライブから走行音ページ立ち上げてコミケ頒布まで丁度1ヵ月、当時の若さ故のスピードだろうか。
1995年に作った時から全区間の録音を公開していたが、当時はプロバイダのユーザースペース容量の問題で短時間にならざるを得なかった事情から、一区間だけといった短時間なものは既にあったものの、長時間で始発から終点までを公開というのは無かったようだ(その当時あったAltaVistaなどの検索サーバーで探しても、見つからなかった)。
一方で、筆者が当時公開に使用していたベッコアメ・インターネットのユーザーページ容量が、他のプロバイダが数MBだったのに比べて20MBと大きく、銀座線の録音データ(RealAudio 20kbps)なら全区間公開してもお釣りがくるくらいの余裕があった。
以前他の方からのご指摘もあったのだが、長時間の走行音録音公開ページ(サイト)となると、どうやら当方が本邦で「元祖」ということになるようだ。
1997年に改題するまでは銀座線の録音一本だけだったが、改題の頃迄には他の走行音サイトもいくつかスタートし多種類の録音を公開しており、そういう面では僅かに出遅れていたのだが、それならばと長時間・全区間の録音を公開するという路線を採った次第である。
以来、録音番組拡充のほか、混雑時間帯補完の夜間限定テレホーダイサーバーから終日運用の独自ドメインサーバーでの運用に至り、配信もRealSystem Server BASIC→Helix DNA Serverから独自開発の配信ソフトに、製作環境は2005年からLinux化し、サウンドプロセッサも第3世代へと変遷し、2022年で27周年を迎える。
あっという間だ。
※そしてその間に、mp3の特許も切れた(!)
参考までに、日本で(大学や研究施設以外で)個人初のウェブページは1994年に開設したとされている(インターネットではないビデオテックス網で個人のを作ったことで初と自称している方がいるが、いくらなんでもこれは除外)。
最初期のプロバイダも1994年から1995年にかけて相次いで開業しており、プロバイダの付属サービスを用いた最初期の個人ページも、1994年から1995年にかけて相次いで誕生している。
このサイトの前身も、個人ページとしては後発なほうと思っていたのだが、今からすればそうではなかったようだ。
鉄道系のウェブサイト、あるいは鉄道会社の公式ウェブサイトもこの頃からいくつかでき始め、1997年頃が勃興期といったところだろう。
最古参とも言われた「TRAINWWW」さんが1995年の11月で、当方が1995年12月なので開始時期は僅かに及ばないものの、「TRAINWWW」さんはもうサイトを閉じられているようなので(ドメイン名も手放されている模様)、当時ベッコアメやWIN、RIMNETのサービスで開いていた方の鉄道系ページが今も継続していなければ、もう当方がインディペンデントな個人制作の鉄道系サイトでは現存最古参になってしまうのかもしれない。
(ストリーミング系としても、おそらく最古参の部類に入ってしまうだろう。ってことは2冠達成?・・時が経つのはほんと早い。こうなると意地でもやめられなくなる)
文責・TH (2012年2月19日「雑記のようなもの」より・2022年3月7日訂補と加筆 2022年3月26日訂補)