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鹿島鉄道 鹿島鉄道の走行音録音です。 |
録音一覧
キハ430形
キハ600形
KR-500形
キハ600形
- キハ601 石岡→鉾田 5列車 2007年3月29日録音 (エンジン直上録音)
- キハ601 鉾田→石岡 8列車 2007年3月29日録音 (エンジン直上録音)
- キハ601 石岡→鉾田 11列車 2007年3月29日録音 (エンジン直上録音)
KR-500形
キハ430形
![]() 石岡機関区に留置中のキハ431 (後方にキハ432) 撮影:TH 2007年3月21日 (画像調整済) |
■鹿島鉄道 キハ430形 キハ431 石岡-鉾田 2000年5月5日録音 (約54分) 録音・編集・プロデュース/TH 2000年編集作品 ©TH |
![]() 石岡機関区に留置中のキハ432 こちらはベージュと赤の金太郎塗りであった. 撮影:TH 2007年3月21日 (画像調整済) |
■鹿島鉄道 キハ430形 キハ432 常陸小川-鉾田 2007年3月29日録音 (約42分) 録音・編集・プロデュース/TH 2016年編集作品 ©TH |
小型で正面2枚窓「湘南形」フェイスをしたのが、このキハ430形です。
元は1957年に製造された、富山県は加越能鉄道加越線の東急車輌製小型ディーゼルカーで、かつて熊谷から妻沼を結んでいた東武熊谷線キハ2000形とはほぼ同型であり、その引退後このタイプでは唯一の稼働車でした。
鹿島鉄道には1972年に2両がキハ431とキハ432として入線。さらに1986年には車体更新と同時にワンマン化。しかし小型であるため冷房装置の搭載は見送られ、引退時までこの形態でした。
エンジンは8気筒のDMH17を6気筒化した「DMF13C」(排気量13,000cc/120馬力)。キハ600よりも軽めのアイドリング音とともに走行音も実に軽く、床も木のままですのでよく響き、「カタコン、カタコン」と走るその音は、懐かしいローカル線の雰囲気そのままでした。
キハ430形は最後のDMF13C搭載車であり、大変貴重な録音です。
2000年5月録音のキハ431は床置きのマイクでの録音ですが、2007年3月録音のキハ432は廃止直前の「お名残乗車」による混雑のため途中の常陸小川からの録音で、かつ網棚に置いた録音セットからの録音です。
キハ430形は小型故の収容力の限界から重連でも混雑が激しく、日中の閑散時間帯の運用が主でしたが、廃止直前の時期はお名残乗車で日中が混雑するような状態であったため、混雑していない環境でじっくり録音することは不可能でした。
故に、この頃録音したキハ430形の録音は皆「賑やかなもの」しかなく、その中でも鹿島鉄道の旧型キハで唯一公開していなかったキハ432号の録音から公開に適した状態のものを選んだため、途中から録音のものとなりました。
キハ430形諸元
製造年/1957年 製造所/東急車輌製造
全長/16.5m 全幅/2.7m 重量/23トン
機関形式/DMF13Cディーゼルエンジン
(水冷6気筒13,000cc 出力120馬力 定格回転数1500rpm)
変速機形式/TC-2液体式変速機
台車形式/TS-102A
【キハ431,キハ432】
元は1957年に製造された、富山県は加越能鉄道加越線の東急車輌製小型ディーゼルカーで、かつて熊谷から妻沼を結んでいた東武熊谷線キハ2000形とはほぼ同型であり、その引退後このタイプでは唯一の稼働車でした。
鹿島鉄道には1972年に2両がキハ431とキハ432として入線。さらに1986年には車体更新と同時にワンマン化。しかし小型であるため冷房装置の搭載は見送られ、引退時までこの形態でした。
エンジンは8気筒のDMH17を6気筒化した「DMF13C」(排気量13,000cc/120馬力)。キハ600よりも軽めのアイドリング音とともに走行音も実に軽く、床も木のままですのでよく響き、「カタコン、カタコン」と走るその音は、懐かしいローカル線の雰囲気そのままでした。
キハ430形は最後のDMF13C搭載車であり、大変貴重な録音です。
2000年5月録音のキハ431は床置きのマイクでの録音ですが、2007年3月録音のキハ432は廃止直前の「お名残乗車」による混雑のため途中の常陸小川からの録音で、かつ網棚に置いた録音セットからの録音です。
キハ430形は小型故の収容力の限界から重連でも混雑が激しく、日中の閑散時間帯の運用が主でしたが、廃止直前の時期はお名残乗車で日中が混雑するような状態であったため、混雑していない環境でじっくり録音することは不可能でした。
故に、この頃録音したキハ430形の録音は皆「賑やかなもの」しかなく、その中でも鹿島鉄道の旧型キハで唯一公開していなかったキハ432号の録音から公開に適した状態のものを選んだため、途中から録音のものとなりました。
キハ430形諸元
製造年/1957年 製造所/東急車輌製造
全長/16.5m 全幅/2.7m 重量/23トン
機関形式/DMF13Cディーゼルエンジン
(水冷6気筒13,000cc 出力120馬力 定格回転数1500rpm)
変速機形式/TC-2液体式変速機
台車形式/TS-102A
【キハ431,キハ432】
1957年11月 | 東急車輌製造新製 (加越能鉄道キハ125,キハ126) |
1972年9月16日 | 加越能鉄道加越線廃止 |
1973年3月20日 | 譲受認可(関東鉄道キハ431,キハ432 / 購入は1972年9月) |
1986年頃 | 車体更新・ワンマン化改造 (※参考文献により期日が異って記載されているため,このように記す) |
2007年3月31日 | 鹿島鉄道営業終了(2007年4月1日付廃止) |
キハ600形
![]() 鉾田駅に停車中のキハ602 撮影:TH 2000年5月5日 (フィルム撮影・画像調整済) |
■鹿島鉄道 キハ600形 キハ602 (台車付近録音) 鉾田-石岡 2000年5月5日録音 (約54分) 録音・編集・プロデュース/TH 2000年編集作品 ©TH |
一見、何てことはない顔をした車輌のように見えますが、実は旧国鉄の戦前製気動車「キハ07形」の生き残りでもある車両です。
1960年代に旧国鉄から譲渡されたこの気動車は、当初は正面6枚窓・半流線形の顔をしていましたが後にご覧のように大改造を受け、さらに乗務員室直後に扉があることからワンマン化、そして冷房化改造まで受けています。正面は近代化されたものとなっていますが、冷房装置は屋根上に搭載される方法ではないため、側面はほぼ原形に近い雰囲気が残っていました。
このキハ600形は旧国鉄制式のDMH17系ディーゼルエンジンを搭載。かつてはどこのローカル線でも聴けたエンジン音です。それに加え、このキハ602号の特徴として逆転機のギヤ音がかなり大きいことです。釣掛電車や直角カルダン電車のそれに近い雰囲気があり、レトロなエンジン音とギヤが奏でるハーモニーが同車の特徴で、エンジンが全開し走り始めると「モゥーー」と唸り始めるそれは、いかにもメカニカルなサウンドです。
キハ602号諸元
全長/19.694m 全幅/2.7m 重量/27.8トン
機関/DMH17系ディーゼルエンジン(DMH17C相当※) 変速機形式/DF-115 台車形式/TR-29
※最終的にどのタイプのエンジンが使われたか定かではない。
各種文献ではDMH17B搭載とあるが、関東鉄道時代はエンジンの循環使用があったといわれ、検査時に他のエンジンに交換されている可能性があるほか、保守部品交換等でB形がC形(相当)になる場合もあり、最終的にどのタイプのエンジンが使われたのかは不明である。
詳細をご存知の方はお知らせいただければ幸いである。
【キハ602】
1960年代に旧国鉄から譲渡されたこの気動車は、当初は正面6枚窓・半流線形の顔をしていましたが後にご覧のように大改造を受け、さらに乗務員室直後に扉があることからワンマン化、そして冷房化改造まで受けています。正面は近代化されたものとなっていますが、冷房装置は屋根上に搭載される方法ではないため、側面はほぼ原形に近い雰囲気が残っていました。
このキハ600形は旧国鉄制式のDMH17系ディーゼルエンジンを搭載。かつてはどこのローカル線でも聴けたエンジン音です。それに加え、このキハ602号の特徴として逆転機のギヤ音がかなり大きいことです。釣掛電車や直角カルダン電車のそれに近い雰囲気があり、レトロなエンジン音とギヤが奏でるハーモニーが同車の特徴で、エンジンが全開し走り始めると「モゥーー」と唸り始めるそれは、いかにもメカニカルなサウンドです。
キハ602号諸元
全長/19.694m 全幅/2.7m 重量/27.8トン
機関/DMH17系ディーゼルエンジン(DMH17C相当※) 変速機形式/DF-115 台車形式/TR-29
※最終的にどのタイプのエンジンが使われたか定かではない。
各種文献ではDMH17B搭載とあるが、関東鉄道時代はエンジンの循環使用があったといわれ、検査時に他のエンジンに交換されている可能性があるほか、保守部品交換等でB形がC形(相当)になる場合もあり、最終的にどのタイプのエンジンが使われたのかは不明である。
詳細をご存知の方はお知らせいただければ幸いである。
【キハ602】
1937年3月16日 | 鉄道省大宮工場新製 (鉄道省キハ42000形キハ42036) |
1950年5月 | 国鉄小岩工場改造/天然ガスカー化 (国鉄キハ42200形キハ42207) |
1951年1月 | 国鉄小岩工場改造 /ディーゼル化 (国鉄キハ42500形キハ42528) |
1957年4月1日 | 称号改正 (国鉄キハ07形キハ07 32) |
1966年2月23日 | 廃車 (最終配置区・多治見機関区. 名古屋工場保管) |
1966年10月29日 | 譲受認可 (関東鉄道キハ42500形キハ42504) |
1967年12月4日 | 認可/液体化,ロングシート化 |
1970年10月26日 | 改造届/蛍光灯化 |
1972年12月25日 | 認可/総括制御車化 改番/キハ600形キハ602 |
1981年10月 | 車体更新 (日本電装) |
1994年7月 | 冷房化改造 |
2007年3月31日 | 鹿島鉄道営業終了(2007年4月1日付廃止) |
![]() 石岡機関区留置中のキハ601号. 車体垂下の様子がわかる. 撮影:TH 2002年4月27日 |
■鹿島鉄道 キハ600形 キハ601 (台車付近録音) 石岡-鉾田 2002年4月27日録音(約54分) 録音・編集・プロデュース/TH 2002年編集作品 ©TH |
2002年録音のキハ601号の録音から。
601号のほうは602号よりも1年早く1936年川崎車両製で、廃止当時は日本での現役最古の気動車となり、602号と共に戦前製唯一の営業用気動車でもあります。
600形の由来ですが、戦前及び戦後すぐに製造された国鉄の19m級機械式ディーゼルカー「キハ42000形」で(後のキハ07)、戦前製のものは当初はガソリンエンジンを搭載していましたが、戦前及び戦後にディーゼルエンジンのテスト搭載を経てディーゼルエンジンに換装されています。戦前製である鹿島鉄道の601号と602号は最初はガソリンカーであったのです。
また、当初よりディーゼルエンジンを搭載した戦後製の車両が20両製造されています。
キハ10系液体式気動車やキハ20系液体式気動車の増備で淘汰されるようになると20両が私鉄へ払い下げになり、鉾田線には鹿島参宮鉄道時代に2両が払い下げられ、変速機を液体式に換装、さらに正面を三面折平妻貫通式にする大改造を受け、今の形になります。
運転台直後に扉があることと、3扉19m級と大型で収容力もあることから1994年には何と冷房化改造を受け主力級車両として、また鹿島鉄道一の人気車両として君臨することになります。
キハ601号諸元
全長/19.716m 全幅/2.7m 重量/27.8トン 機関/DMH17BX ディーゼルエンジン(180ps/1,500rpm)※
変速機形式/DF-115 台車形式/TR-29
※「鉄道ダイヤ情報」2002年10月号掲載の実物写真による.
1958年3月新潟鉄工所浦和工場製造,機関番号S-1207 (銘板では元号表記)
【キハ601】
601号のほうは602号よりも1年早く1936年川崎車両製で、廃止当時は日本での現役最古の気動車となり、602号と共に戦前製唯一の営業用気動車でもあります。
600形の由来ですが、戦前及び戦後すぐに製造された国鉄の19m級機械式ディーゼルカー「キハ42000形」で(後のキハ07)、戦前製のものは当初はガソリンエンジンを搭載していましたが、戦前及び戦後にディーゼルエンジンのテスト搭載を経てディーゼルエンジンに換装されています。戦前製である鹿島鉄道の601号と602号は最初はガソリンカーであったのです。
また、当初よりディーゼルエンジンを搭載した戦後製の車両が20両製造されています。
キハ10系液体式気動車やキハ20系液体式気動車の増備で淘汰されるようになると20両が私鉄へ払い下げになり、鉾田線には鹿島参宮鉄道時代に2両が払い下げられ、変速機を液体式に換装、さらに正面を三面折平妻貫通式にする大改造を受け、今の形になります。
運転台直後に扉があることと、3扉19m級と大型で収容力もあることから1994年には何と冷房化改造を受け主力級車両として、また鹿島鉄道一の人気車両として君臨することになります。
キハ601号諸元
全長/19.716m 全幅/2.7m 重量/27.8トン 機関/DMH17BX ディーゼルエンジン(180ps/1,500rpm)※
変速機形式/DF-115 台車形式/TR-29
※「鉄道ダイヤ情報」2002年10月号掲載の実物写真による.
1958年3月新潟鉄工所浦和工場製造,機関番号S-1207 (銘板では元号表記)
【キハ601】
1936年10月 | 川崎車両新製 (鉄道省キハ42000形キハ42032) |
1950年5月 | 国鉄小岩工場改造/天然ガスカー化 (国鉄キハ42200形キハ42205) |
1952年1月 | 国鉄小岩工場改造/ディーゼル化 (国鉄キハ42500形キハ42528) |
1957年4月1日 | 称号改正 (国鉄キハ07形 キハ07 29) |
1964年3月30日 | 廃車 (最終配置区・長野機関区. 長野工場保管) |
1965年3月15日 | 譲受認可 (国鉄→鹿島参宮鉄道キハ42500形キハ42503) |
1968年6月1日 | 認可/液体化,ロングシート化 |
1970年10月26日 | 改造届/蛍光灯化 |
1972年12月25日 | 認可/総括制御車化 改番/キハ600形キハ601 |
1982年9月 | 車体更新(日本電装) |
1994年7月 | 冷房化改造 |
2007年3月31日 | 鹿島鉄道営業終了(2007年4月1日付廃止) |
キハ601号 2007年3月29日 下り5列車〜上り8列車〜下り11列車 計3本 (エンジン直上録音)
廃止3日前の、2007年3月29日の録音です。
前日に知人より現地訪問を誘う電話があり「早朝なら空いている」とのことで、翌日の予定を替え、車に便乗のうえ急遽訪れたものです。
駐車場で仮眠の後、最初の録音は石岡5時46分発の下り5列車から開始。
朝2本目の玉里折り返しの区間列車にキハ601が入っており、時刻表から下り5列車鉾田行になることを確認。
石岡駅で一日券を買って準備をし、いよいよ乗車です。
早朝5時台故まだ常磐線からの乗り継ぎも無く、誰も乗って来ない理想的な状態ということもあり、小型のマイクスタンドを用いエンジン直上での録音としました。
鉾田まで殆ど乗車も無く閑散としたもので、そのせいかなのか機器の不調なのか放送が入っていません。
おかげで、どこを走っているのか判らない少々物足りない状態ですが、「主食」であるDMH17系エンジンのカラカラとする音は捉えられています。
とはいえ、早朝で半分寝惚けていたのと、当時既に録音を頻繁にしなくなり少々腕が鈍ってしまっていたようで、暫く定位が定まらなかったり、マイクのローカットフィルタが東田中まで入れたままになっていたりとポカミスをやらかしてました。
これらは、編集の後に調整・復元し解決しています。※
※アナログのローカットフィルタなので,低音域を持ち上げれば違和感の無い程度に戻ります.
折り返し鉾田6時51分発で上り8列車となりますが、平日の上り列車ですので途中駅からの乗車もありますが、ほほ定期の乗客で立席も終盤に数人程度と余裕もあり、騒がれることもなく鉾田に到着しています。
案内放送も入って程々調和のとれた内容となり、この日一番の出来でした。
前述のように下り5列車では放送が一切流れなかったので、放送が入った下り11列車の録音についても掲載しています。
石岡8時7分発と、上野からの常磐線普通列車で到達可能な時間帯に入っており、座席が埋まるほどの混雑ではなかったものの、ファンの姿を目にするようになってきます。
しかし、ファンが主となるが故の様々な「雑音」があり、編集ソフトにて手作業で取り除きましたが、修正だけで数百箇所と多く、その数や場面等の都合もあって取り切れてない箇所も幾つかあり、一部お聴き苦しい部分があることを御了承ください。
廃止前の鹿島鉄道への訪問は、この日が最後でした。
実際そうでしたが、残る2日間は激しい混雑になると云われていたこと、最終日は関西地方から弾丸バスツアーも来るとの情報もあったので無理をせず、この廃止3日前(運行終了2日前)の訪問を最後としました。
前日に知人より現地訪問を誘う電話があり「早朝なら空いている」とのことで、翌日の予定を替え、車に便乗のうえ急遽訪れたものです。
駐車場で仮眠の後、最初の録音は石岡5時46分発の下り5列車から開始。
朝2本目の玉里折り返しの区間列車にキハ601が入っており、時刻表から下り5列車鉾田行になることを確認。
石岡駅で一日券を買って準備をし、いよいよ乗車です。
早朝5時台故まだ常磐線からの乗り継ぎも無く、誰も乗って来ない理想的な状態ということもあり、小型のマイクスタンドを用いエンジン直上での録音としました。
鉾田まで殆ど乗車も無く閑散としたもので、そのせいかなのか機器の不調なのか放送が入っていません。
おかげで、どこを走っているのか判らない少々物足りない状態ですが、「主食」であるDMH17系エンジンのカラカラとする音は捉えられています。
とはいえ、早朝で半分寝惚けていたのと、当時既に録音を頻繁にしなくなり少々腕が鈍ってしまっていたようで、暫く定位が定まらなかったり、マイクのローカットフィルタが東田中まで入れたままになっていたりとポカミスをやらかしてました。
これらは、編集の後に調整・復元し解決しています。※
※アナログのローカットフィルタなので,低音域を持ち上げれば違和感の無い程度に戻ります.
折り返し鉾田6時51分発で上り8列車となりますが、平日の上り列車ですので途中駅からの乗車もありますが、ほほ定期の乗客で立席も終盤に数人程度と余裕もあり、騒がれることもなく鉾田に到着しています。
案内放送も入って程々調和のとれた内容となり、この日一番の出来でした。
前述のように下り5列車では放送が一切流れなかったので、放送が入った下り11列車の録音についても掲載しています。
石岡8時7分発と、上野からの常磐線普通列車で到達可能な時間帯に入っており、座席が埋まるほどの混雑ではなかったものの、ファンの姿を目にするようになってきます。
しかし、ファンが主となるが故の様々な「雑音」があり、編集ソフトにて手作業で取り除きましたが、修正だけで数百箇所と多く、その数や場面等の都合もあって取り切れてない箇所も幾つかあり、一部お聴き苦しい部分があることを御了承ください。
廃止前の鹿島鉄道への訪問は、この日が最後でした。
実際そうでしたが、残る2日間は激しい混雑になると云われていたこと、最終日は関西地方から弾丸バスツアーも来るとの情報もあったので無理をせず、この廃止3日前(運行終了2日前)の訪問を最後としました。
キハ714形
![]() 石岡駅停車中のキハ714 撮影:TH 2002年4月27日 (画像調整済) |
■鹿島鉄道 キハ714形 キハ714 石岡-鉾田 2002年4月27日録音 (約54分) 録音・編集・プロデュース/TH 2002年編集作品 ©TH |
元は北海道にあった夕張鉄道のキハ251形で、1974年3月の一部旅客営業廃止後に関東鉄道に譲渡、鉾田線配属となった後、鹿島鉄道へと引き継がれた車両です。
1953年8月に新潟鉄工所にて製造。北海道初の液体式気動車として登場当時は注目され、国鉄千歳線において公開試運転を行なう等、北海道内における液体式気動車の先駆けでもありました。
エンジンは登場当時はDMH17B、液体変速機はDF115と当時最新鋭のもので、台車のみ戦前形からの伝統ある軽量設計の菱枠形台車NH-38を使用しています。座席は当時の夕張の繁栄を象徴するかの如く、これも当時の気動車としては破格の転換クロスシートを採用していました。
関東鉄道鉾田線入線後、座席のロングシート化や乗務員扉設置、車体更新実施や冷房化等が行なわれていますが、外観はほぼ夕張鉄道時代を堅持しています。
冷房化を受けたものの、運転台直後に座席のある配置であったためワンマン化改造されず運用が限られていましたが、2002年からファン向けに第二土曜日の日中1往復運転されており、この録音もその第二土曜日に運転された際に収録したものです。
※旧式の気動車のため、逆転機構は車軸部取付の減速機と一体化しているため、逆転機と呼ばれている。
キハ714形714号諸元
旧車番/夕張鉄道キハ251形251号
製造年/1953年8月 製造所/新潟鉄工所
全長/20.1m 全幅/2.73m 重量/28トン
定員/120名(座席66名)
機関/DMH-17系ディーゼルエンジン (DMH17C相当※)
変速機形式/DF-115 台車形式/NH-38
車体更新/1980年8月 冷房化改造/1994年7月
※参考文献(保育社刊「私鉄の車両8・関東鉄道」飯島巌ほか著.1985年)によれば、夕張時代の1964年7月にDMH17C化された、との記述がある。ただし、オリジナルのB形に対する部品交換でのC形化か、エンジンそのものの交換によるC形化かは、はっきりしていない。
また、関東鉄道はエンジンの循環使用をしていたといわれ、関東鉄道時代の検査時に他のエンジンに交換されている可能性もあるが、最終的にどのタイプのエンジンが使われたのかは不明である。詳細をご存知の方はお知らせいただきたい。
【キハ714】
1953年8月に新潟鉄工所にて製造。北海道初の液体式気動車として登場当時は注目され、国鉄千歳線において公開試運転を行なう等、北海道内における液体式気動車の先駆けでもありました。
エンジンは登場当時はDMH17B、液体変速機はDF115と当時最新鋭のもので、台車のみ戦前形からの伝統ある軽量設計の菱枠形台車NH-38を使用しています。座席は当時の夕張の繁栄を象徴するかの如く、これも当時の気動車としては破格の転換クロスシートを採用していました。
関東鉄道鉾田線入線後、座席のロングシート化や乗務員扉設置、車体更新実施や冷房化等が行なわれていますが、外観はほぼ夕張鉄道時代を堅持しています。
冷房化を受けたものの、運転台直後に座席のある配置であったためワンマン化改造されず運用が限られていましたが、2002年からファン向けに第二土曜日の日中1往復運転されており、この録音もその第二土曜日に運転された際に収録したものです。
※旧式の気動車のため、逆転機構は車軸部取付の減速機と一体化しているため、逆転機と呼ばれている。
キハ714形714号諸元
旧車番/夕張鉄道キハ251形251号
製造年/1953年8月 製造所/新潟鉄工所
全長/20.1m 全幅/2.73m 重量/28トン
定員/120名(座席66名)
機関/DMH-17系ディーゼルエンジン (DMH17C相当※)
変速機形式/DF-115 台車形式/NH-38
車体更新/1980年8月 冷房化改造/1994年7月
※参考文献(保育社刊「私鉄の車両8・関東鉄道」飯島巌ほか著.1985年)によれば、夕張時代の1964年7月にDMH17C化された、との記述がある。ただし、オリジナルのB形に対する部品交換でのC形化か、エンジンそのものの交換によるC形化かは、はっきりしていない。
また、関東鉄道はエンジンの循環使用をしていたといわれ、関東鉄道時代の検査時に他のエンジンに交換されている可能性もあるが、最終的にどのタイプのエンジンが使われたのかは不明である。詳細をご存知の方はお知らせいただきたい。
【キハ714】
1953年8月 | 新製 (新潟鉄工所) |
1953年11月13日 | 認可 (夕張鉄道キハ250形キハ251) |
1958年2月28日 | 認可/転換クロスシート化 |
1960年5月12日 | 認可/暖房器改造 |
1964年7月29日 | 認可/蛍光灯化,暖房器改造,DMH17B→DMH17C |
1974年4月1日 | 夕張鉄道旅客営業休止(全線) |
1976年1月16日 | 譲受認可 (関東鉄道キハ714形キハ714) |
1977年5月18日 | 車両設計変更届/ロングシート化 (日本電装) |
1980年8月29日 | 車両設計変更届/乗務員室扉増設,車体更新 (日本電装) |
1994年7月 | 冷房化改造 |
2007年3月31日 | 鹿島鉄道営業終了 (2007年4月1日付廃止) |
KR-500形
![]() 石岡駅停車中のKR-501号(オリジナル塗装) 撮影:TH 2002年4月27日 (画像調整済) |
■鹿島鉄道 KR-500形 KR-505 鉾田-石岡 2007年3月21日録音 (約54分) 録音・編集・プロデュース/TH 2007年編集作品 ©TH |
KR-500形は石岡側のニュータウン開発による新駅開業・増発と既存の旧形車廃車を目的として、1989年と1992年に新潟鉄工所で製造した16m級の鹿島鉄道唯一、最初で最後の自社発注車両です。
新潟鉄工所製軽快気動車(NDC)の流れを組むものですが、他社と異り正面は非貫通仕様となっています。ちなみに、「KR」とはカシマのKを、RはレールウェイのRからとったものとされます。
石岡南台駅開業に合わせ1989年にKR-501,KR-502が、1992年にKR-503とKR-505の総計4両が製造されていますが、「504」は「忌み番」を避けたため欠番となっています。
車内は出入口付近を除きクロスシートで、唯一の空気バネ台車と合わせて当線一の設備を誇っています。
当初4両とも塗装はクリーム地にアイボリーと紫+オレンジ色の帯でしたが、2003年5月より順次各車異る帯色に塗変えられています。
(KR-501:紫 KR-502:赤 KR-503:緑 KR-505:青)
エンジンは排気量12,700cc、6気筒・横形・直噴式、出力250PS・1900rpmのDMF13HSで、軽快気動車では標準的なものです。関東鉄道グループではKR-500形が唯一の採用例となっていますが、他の形式が「カラカラ」とアイドリング音を出すDMH17系 (DMF13C含む)の中にあって、このDMF13HSは「コロコロ」とアイドリング音を発し、鹿島鉄道の中では容姿共に近代的なものでした。
変速機は変速1段・直結2段のTACN-22-1105C形で、これも軽快気動車標準のものを使用しています。
登場以来塗装以外に大きな変化は無く、更新修繕の時期を迎えつつありましたが、鉄道自体の存続危機に加えて当形式の更新修繕費用も経営上の問題点となっていたようで、結局更新修繕をすることなく廃線を迎えることとなってしまいました。
KR-500形諸元
製造年/1989年5月(KR501,KR502) 1992年5月(KR503,KR505) 製造所/新潟鉄工所
全長/16.3m 全幅/2.73m 重量/27.5トン
定員/103名(座席50名)
機関/DMH13HS ディーゼルエンジン (250ps/1900rpm)
変速機/TACN-22-1105C液体変速機
台車/動台車:NP120D 従台車:NP120T
制動装置/DE1A 自動空気ブレーキ
冷房装置/AU26 (22,000kcal/h)
新潟鉄工所製軽快気動車(NDC)の流れを組むものですが、他社と異り正面は非貫通仕様となっています。ちなみに、「KR」とはカシマのKを、RはレールウェイのRからとったものとされます。
石岡南台駅開業に合わせ1989年にKR-501,KR-502が、1992年にKR-503とKR-505の総計4両が製造されていますが、「504」は「忌み番」を避けたため欠番となっています。
車内は出入口付近を除きクロスシートで、唯一の空気バネ台車と合わせて当線一の設備を誇っています。
当初4両とも塗装はクリーム地にアイボリーと紫+オレンジ色の帯でしたが、2003年5月より順次各車異る帯色に塗変えられています。
(KR-501:紫 KR-502:赤 KR-503:緑 KR-505:青)
エンジンは排気量12,700cc、6気筒・横形・直噴式、出力250PS・1900rpmのDMF13HSで、軽快気動車では標準的なものです。関東鉄道グループではKR-500形が唯一の採用例となっていますが、他の形式が「カラカラ」とアイドリング音を出すDMH17系 (DMF13C含む)の中にあって、このDMF13HSは「コロコロ」とアイドリング音を発し、鹿島鉄道の中では容姿共に近代的なものでした。
変速機は変速1段・直結2段のTACN-22-1105C形で、これも軽快気動車標準のものを使用しています。
登場以来塗装以外に大きな変化は無く、更新修繕の時期を迎えつつありましたが、鉄道自体の存続危機に加えて当形式の更新修繕費用も経営上の問題点となっていたようで、結局更新修繕をすることなく廃線を迎えることとなってしまいました。
KR-500形諸元
製造年/1989年5月(KR501,KR502) 1992年5月(KR503,KR505) 製造所/新潟鉄工所
全長/16.3m 全幅/2.73m 重量/27.5トン
定員/103名(座席50名)
機関/DMH13HS ディーゼルエンジン (250ps/1900rpm)
変速機/TACN-22-1105C液体変速機
台車/動台車:NP120D 従台車:NP120T
制動装置/DE1A 自動空気ブレーキ
冷房装置/AU26 (22,000kcal/h)
![]() KR-500形車内 撮影:TH 2002年4月27日 (画像調整修正済) |
![]() KR-502号のDMF13HSエンジン. HSタイプは,関東鉄道グループではKR-500形のみの採用となったが,後の改良形HZタイプが関鉄常総線の新型車やエンジン換装車に採用されている. 撮影:TH 2006年11月11日 (石岡機関区公開時に撮影) (画像調整済) |
関連画像
参考文献については、こちら をご覧ください。
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