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特集
西鉄北九州線
Nishitetsu Kitakyusyu Line
(2000年11月26日 廃止)
[特集]西鉄北九州線

西鉄北九州線600形625号(西黒崎)
西鉄北九州線600形625号.
1灯前照灯・木製床のタイプ.
冷房改造に備え車体更新工事の際,強度確保のため側窓の上段部がHゴム固定式の「バス窓」となった.

撮影:TH
2000年7月21日 西黒崎
(画像調整済)

西鉄北九州線649号
折尾駅に停車中の600形649号.
正面窓拡幅・前照灯のシールドビーム2灯化,床の鋼板化等の車体更新工事を受けたタイプである.

撮影:TH
2000年7月21日 折尾駅
(画像調整済)
FS-51台車(625号)
西鉄600形の住友金属FS-51台車.
住友金属得意の鋳鋼製ウィングバネ台車である.
600形は製造所毎に台車が異り,近畿車両製はFS-51台車を履く.
後の冷房化の際,台車強度の都合でFS-51台車を履く近畿車両製のみが冷房化を受けて残存した.

撮影:TH 2000年7月21日
(画像調整済)
北九州線625号
西黒崎駅に停車中の625号.
西黒崎駅は,当時のバスターミナル付近に開設されたものであったが,バスターミナルが移転したため,現在は利用者が少ない.

撮影:TH 2000年7月21日
(画像調整済)
西鉄北九州線649号
西黒崎駅に停車中の649号.
黒崎駅前駅の再開発ビル内への移転に伴い,線路の付替が行われている.
左側に見える使われていないホームは,付替前のホーム.

撮影:TH 2000年7月21日
(画像調整済)
西鉄北九州線621号・黒崎車庫
黒崎車庫に留置中の621号.
木製床・1灯前照灯で最後まで残ったのは,621号と625号の2両のみであった.

撮影:TH 2000年7月21日
(画像調整済)
西鉄625号運転台付近
600形625号運転台付近.
出入口は折戸のもの.戸袋構造を省略できるので設計の制約が少ないが,自動料金箱の置き方には制約が生じやすい.
写真の600形のも,自動料金箱は中央部寄りに置かれている.

撮影:TH 2000年7月21日
(画像調整済)
西鉄電車折尾駅
西鉄電車折尾駅の建物.JR筑豊本線を跨ぐため高架構造となっていて,駅は2階部分にあった.
当駅の開業は1914年で,当時造られた高架橋は煉瓦造りの貴重な存在であった.
駅建物は後に建替られたものだが,看板の一部の文字が剥がれており,廃止間近の凋落ぶりが伺える.
現在は解体され,跡地には公衆トイレが設けられている.

撮影:TH 2000年7月21日
(画像調整済)
このページの写真は全てフィルム撮影.

 西鉄北九州線は1911年、前身の九州電気軌道(九軌)により門司東本町二丁目-八幡大蔵川間が開通したのを最初に、1929年には早くも北九州市内を網羅する全線が完成します。その後1942年3月には小倉電軌(後の北方線→廃止)を合併、さらに同年9月、九州鉄道(現在の西鉄大牟田線)ほか4社と合併してできたのが現在の西日本鉄道(西鉄)です。

 北九州線最盛期の総延長は44.3km。西鉄は福岡市内線を含めると路面電車日本一の会社となりました。連接車も数多く投入された北九州線ですが、戦後モータリゼーションの波と人口の郊外化、北九州工業地帯の衰退により輸送人員は低下。北九州モノレール建設に伴い北方線の廃止が1980年に行われると次々と路線の縮小。最後の路面区間となった砂津-黒崎駅前間についても、1991年に「北九州都市圏交通体系整備推進協議会」が全線廃止の方針を打ち出します。
 この頃になると全国的にはLRT計画も含め、路面電車の前進的見直しが叫ばれるようになってきていましたが、この方針によって翌1992年に砂津 -黒崎駅前が廃止されると、専用軌道区間の黒崎駅前-折尾間(5.1km)を残すだけとなり「路面に出ない路面電車」となってしまいました。

※ちなみに、最初の「路面電車サミット」は1993年に開催。

 黒崎駅前-折尾間は専用軌道区間ではあるものの、大多数の路線を失ってしまった後はそのメリットが生かされることはなく、最期の日中は20分間隔運転、朝ラッシュ時の連接車の運転も取りやめとなる凋落ぶりとなり、遂に2000年11月26日をもって廃止。西鉄発祥ともいえる旧九軌の路線は開通から89年を経て消滅することになります。
 皮肉にも、戦後の西鉄はバス路線網の発達が著しく、今では日本一の「バス会社(グループ)」となってしまっています。

 話は元に戻りまして、この録音は2000年7月の山陽本線クモハ42運転の際に北九州に立ち寄った際のもの。当サイト独自収録音源では筑豊電鉄の録音と共に数少ない九州の録音、且つ唯一の西鉄電車の録音です。
 末期の北九州線は600形ボギー車と1000形2車体連接車のみで、1000形は朝ラッシュ時の筑鉄線運用のみとなり、折尾に来るのは600形だけとなっていました。
 600形は北九州線の全盛時代は100形に次ぐ主力車でしたが、1992年の路面区間全廃の際、冷房改造・更新工事を受けた9両が残り、後に運用見直しで2両が廃車となり、末期は7両が残るのみとなっていました。

 収録当日は晴天で気温も高く、さすが九州なのでしょうか、ものすごく暑いという印象がありました。路面電車とはいえ冷房機の音からして東日本・中部地区のそれとは全然違い、フルブーストで唸ってるという感じです。
 このため録音でもその冷房機の音が入ってしまっていますが、最後の夏ということと、当ウェブサイトではなかなか収録に行けない地域ということもあり、ご勘弁いただけたらと思います。

※2009年簡易リマスタリング版で、冷房機音低減対策を施しています。

 なお、西鉄北九州線としての廃止は黒崎駅前-折尾ですが、黒崎駅前-熊西間には筑豊電気鉄道(筑鉄)が乗り入れており、この区間は筑鉄が第二種鉄道事業者として、西鉄は第三種鉄道事業者となっていましたが、2015年3月に会社分割による方法で筑鉄へ資産を継承し、筑鉄が第一種鉄道事業者となっています。


西鉄北九州線 600形 649号
黒崎駅前-折尾(往復) 2000年7月21日録音(約22分)

録音・編集・プロデュース/TH 2000年編集作品 2009年簡易リマスタリング版
©TH


 床の鋼板化工事を行うタイプの車体更新工事を受けた、649号の録音です。復路の後半は丁度高校生の帰宅時間帯と重なってしまったので、少々賑やかな録音ですが、末期の北九州線の模様ということで、ご勘弁いただければと思います。

 前述のとうり、冷房機の音がだいぶ盛大でしたので、2009年簡易リマスタリングとして、これらの音の低減対策を施しています。ただし簡易版につき左右のバランス調整を省いています。


西鉄北九州線 600形 625号
折尾-黒崎駅前 2000年7月21日録音(約11分)

録音・編集・プロデュース/TH 2000年編集作品 2009年簡易リマスタリング版
©TH


 こちらは木製床のまま車体更新工事を受けた、625号の録音です。木製床故に、釣掛駆動の「うなり」はこちらのほうが良く響いていると思います。
 ワンマン運転ですが、区間が短いこともありテープ等での案内ではなく、運転士氏の肉声による案内となっています。口調もさることながら、陣の原で乗り遅れそうになったオバチャンを待っての発車とあいまって、のどかな雰囲気でした。

 この録音番組も、冷房機の音対策のため簡易リマスタリングを施していますが、左右のバランス調整は省いています。ご了承ください。

西鉄北九州線600形諸元

製造初年 1952年3月
全長12200mm 全幅2400mm 全高4010mm
自重17.24t(621・625) 17.55t(611・619・622・646・649)
定員 80人
主電動機 東洋電気製造TDK-524/2C (45kW) x2
台車 住友金属FS-51
制御器 日立DRBC-447
制動方式 SM3直通空気ブレーキ
製造所 近畿車両(FS-51使用車)


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from TOKYO, JAPAN.

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