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名古屋鉄道 Part5

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「特急北アルプス」キハ8500形気動車
非電化区間用気動車(三河線,八百津線/キハ20形,キハ30形)



特急北アルプス キハ8500系気動車

「特急 北アルプス」キハ8502ほか
JR高山線 美濃大田駅に停車中の「特急北アルプス」

撮影:TH 2001年9月19日
伝統の高山線乗入列車「北アルプス」

 名鉄の国鉄(現JR)高山線乗入れ列車の歴史は古く、20世紀前半にモ750形がお座敷に改造されて機関車に牽引されて乗り入れを行なっていたこともありました。

  20世紀後半になり1970年、専用気動車キハ8000系による「準急たかやま」により国鉄高山本線乗入れ列車が復活。後に急行格上げや名称を「北アルプス」に変更、さらに特急に格上げされていきます。1970年代には高山本線を経て富山から富山地方鉄道の立山へ延長運転していた時期もありました。

 JR東海が高山線特急を老朽化したキハ82系からキハ85系に取り換えたのを機に、名鉄側も老朽化したキハ8000系をJRキハ85系と同等のエンジン・機器を備え併結可能としたキハ8500系に取り換え、美濃太田からキハ85系「特急ひだ」と併結して運転されていましたが、名古屋から飛騨高山方面への高速バスの普及により利用客が減少したため、2001年9月のダイヤ改正で「特急北アルプス」は廃止されてしまいました。

 「北アルプス」廃止後、キハ8500系は福島県の「会津鉄道」(会津高原-西若松)へ譲渡。塗装もそのままに「快速AIZUマウントエクスプレス」としてJR磐越西線の会津若松・喜多方及び野岩鉄道を経由し東武鬼怒川線鬼怒川公園まで乗り入れ、JR東日本及び東武線へ元名鉄車両が乗り入れるという場面がありましたが、2010年春に新型車両に置き換えとなり、定期運用を終えています。

名鉄キハ8500形諸元
機関/カミンズ NTA885-R1 ディーゼルエンジン (水冷直噴式6気筒14000cc・インタークーラー付・ターボ付・350ps/2000rpm) x2

特急北アルプス 高山行
特急北アルプスの行先表示.
JR東海キハ85と同様の"2段表示"であるが,書体等は名鉄独自のデザインとなっていた.

撮影:TH 2001年9月19日
北アルプス 特急券と乗車券
特急北アルプスの自由席特急券と乗車券.
特急券は予め取ったもの.乗車券は新名古屋駅の自動券売機で連絡乗車券を購入.

撮影:TH 2001年9月19日

名古屋鉄道 キハ8500形 キハ8502
特急「北アルプス」 新名古屋-美濃大田 2001年9月19日録音 (約44分)

録音・編集・プロデュース/TH 収録協力/Lu 2001年編集作品
(C)TH


 2001年9月の廃止直前に乗った際の録音です。

 廃止前に名鉄新鵜沼-JR鵜沼の連絡線を通ってみようということになり、この連絡線唯一の列車でもある「北アルプス」に乗車となったものです。
 連絡線は新鵜沼駅手前から分岐しており、またJR鵜沼駅の富山方で合流するため接続駅での一旦停車や乗務員交代もなく、名鉄運転士・車掌がJR美濃太田駅までを乗務する珍しい形態が採られていました。

 録音のほうですが、廃止前で騒々しいものになりそうだったため、録音そのものは個人的記念か車内放送でもとれれば良しと考えていたのですが、比較的状態が良かった為、新名古屋から美濃大田までの録音を通しで公開しました。網棚に録音機とマイクをセットした鞄を置いての録音です。

連絡線(名鉄新鵜沼側)
名鉄からJRへの連絡線.名鉄新鵜沼駅手前で分岐.
向こうに見えるのは名鉄新鵜沼駅.

撮影:TH 2001年9月19日
連絡線(JR鵜沼側)
名鉄からJRへの連絡線.JR鵜沼駅側.
JR鵜沼駅の富山方で高山本線と合流する.

撮影:TH 2001年9月19日
JRキハ85と連結
美濃大田からはJRキハ85「特急ひだ」と連結.「ひだ」が美濃大田に先着するが一旦岐阜方へ引き上げ,「北アルプス」の到着後に再び入線,後部に連結する形となる.

撮影:TH 2001年9月19日
美濃大田を発車する「北アルプス」と「ひだ」
美濃大田駅を発車する「北アルプス」と「ひだ」.

撮影:TH 2001年9月19日



非電化区間用気動車 (三河線・八百津線 キハ20形・キハ30形)

八百津線キハ32
明智駅に停車中の八百津線キハ32

撮影:TH 2001年9月17日
 不採算路線の廃止を進めた名鉄ですが、2001年9月には揖斐線(末端区間)と谷汲線,竹鼻線の電化路線とともに岐阜県内の八百津線(明智-八百津) が廃止、続いて2004年3月には三河線のうち大手私鉄最後の非電化区間となっている吉良吉田-碧南間と猿投-西中金間が遂に廃止されました。

 いずれも元々電化路線であったのですが、電気設備の保守削減等による合理化を狙って非電化としたものの乗車人員の減少が続き廃止となったものです。2001年9月には八百津線の路線廃止とJR高山線直通ディーゼル特急「北アルプス」が廃止されており、2003年3月に三河線の非電化末端区間が廃止され、名鉄からディーゼル車の運用が無くなりました。

三河線キハ21
三河線キハ21

撮影:TH 2001年9月16日 碧南駅

名古屋鉄道 キハ20形 キハ21
三河線 吉良吉田-碧南 2001年9月16日録音 (約28分)

録音・編集・プロデュース/TH 収録協力/Lu 2001年編集作品
(C)TH


 三河線のうち知立から南半分は通称「海線」と呼ばれていますが、海線の非電化区間となるのが末端になる碧南-吉良吉田間です。

 収録当日この区間には富士重工製レールバスのキハ21が運用に入っていました。後に作られたキハ30形と比べると、ほとんどバスと同じような車体にバスと共通の部品を使用した、文字通りの「レールバス」です。
 車体がバスなみのため、後のキハ30形に比べると防音効果は劣りエンジン音が盛大に聞こえます。

 2001年9月の八百津線廃止によりキハ30形に余裕が出たため、本録音のキハ21のほかキハ22の2両が廃車、海外へ輸出。残りの3両も2004年3月の非電化区間廃止後廃車となり、同様に海外へ輸出されたとのことです。

名鉄キハ20形諸元
機関/日産ディーゼル PE6HT03 ディーゼルエンジン (250ps/1900rpm)
台車/動台車:FU34BD 従台車:FU34BT

三河線キハ33
三河線キハ33

撮影:TH 2001年9月16日 西中金駅
西中金駅の駅名標
西中金駅の駅名標
足助へは自動車連絡と表示している。

撮影:TH 2001年9月16日 西中金駅
(一部修正済)

名古屋鉄道 キハ30形 キハ33
三河線 猿投-西中金(往復) 2001年9月16日録音 (約28分)

録音・編集・プロデュース/TH 収録協力/Lu 2001年編集作品
(C)TH


 三河線の知立以北は通称「山線」と呼ばれています。この「山線」の末端区間となる猿投-西中金間も非電化区間です。収録当日はキハ33が運用に入っていました。名鉄では珍しい山間部の長いトンネルのある路線でもありました。

 本録音は往復収録しており公開も往復としました。西中金降り返し発車前、運転士氏が「バスの連絡を待ちます」と案内しております。
  三河線は20世紀初期からの計画では西中金から先の「足助(あすけ)」(愛知県東加茂郡足助町)まで達する計画でしたが用地買収などで難航し完成することなく至り、その代わりとして足助へは名鉄バスが西中金で連絡されるよう運行されており、かつての計画の名残となっています。

 愛知県東加茂郡足助町は「香嵐渓」「足助城」などがある古くからの観光名所で、三河線が足助まで至る計画が20世紀前半からあったのは足助への観光客輸送を視野に入れていたためです。
  足助町は三河(愛知)から伊那(長野)を結ぶ街道の中間地点でもあったため発展しましたが、輸送手段の変化でメインルートから外れてしまったため、当時の町並みがそのまま残ることになったのですが・・その懐古な街並みは延長2kmも続き、しかもその沿道の建物には懐古な看板類が多く残っており、タイムスリップしたような街並みは懐古ファンにはたまらないのだそうです。

 なお本録音の降り返し西中金発猿投行の録音のうち、西中金-三河広瀬間で録音機の電池切れが発生し交換までの数分間録音できませんでした。不本意ながら本公開走行音では編集で切り繋いであります。この区間には前述のように名鉄では珍しい山間部の長いトンネル区間があるのですが、残念ながら丁度トンネル区間の録音ができない状態でした。本来あるはずのトンネル区間が無いため不自然かもしれませんが、廃止となった貴重な路線の録音故公開する価値があると考え、このような形ではありますが公開させていただきたいと思います。何卒ご了解ください。

名鉄キハ30形諸元
機関/日産ディーゼル PE6HT03 ディーゼルエンジン (250ps/1900rpm)
台車/動台車:FU34JD 従台車:FU34JT


八百津線キハ31
八百津線キハ31

撮影:TH 2001年9月16日 広見線新可児駅
(画像修正済)
八百津線キハ31車内
キハ31車内
カーテンを全て閉めて留置、そのまま営業に入ってきたため、このような状態に・・.

撮影:TH 2001年9月16日 広見線新可児駅

名古屋鉄道 キハ30形 キハ31
八百津線 新可児-八百津-明智 2001年9月17日録音 (約32分)

録音・編集・プロデュース/TH 収録協力/Lu 2001年編集作品
(C)TH


 2001年9月の4路線廃止時に廃止された八百津線キハ31の録音です。

 八百津線は広見線の明智から分岐していますが、本収録列車は午後の新可児発運用のものを録音しております。学校前駅は通過でした。

 八百津線が廃止されたことで岐阜県内の名鉄路線から非電化区間が無くなり、犬山線を経由した回送気動車列車も廃止されました。

八百津駅停車中のキハ32
八百津駅停車中のキハ32
八百津駅は廃止後更地になり面影が消えてしまった.

撮影:TH 2001年9月17日
キハ32運転台付近
キハ32運転台付近

撮影:TH 2001年9月17日

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