Stream Express
red.gif
Home > Sound Gallery > 私鉄・公営 その他 > 東海北陸地方 > 遠州鉄道
red.gif
遠州鉄道
遠州鉄道(遠鉄)の走行音録音(鉄道サウンド)です。

■録音一覧

遠州鉄道クハ85
遠州鉄道クハ85
モハ25と編成を組んでいる.

撮影:TH 2001年1月19日 西鹿島
(画像調整済)

遠州鉄道 鉄道線 30形 モハ25
新浜松→西鹿島 2001年1月19日録音

録音・編集・プロデュース/TH 2017年編集作品
©TH


 2017年12月現在、定期運用から離脱している モハ30形(けい) モハ25の録音です。

 遠州鉄道鉄道線はJR浜松駅前にある「新浜松」から浜松市天竜区の「西鹿島」までの約18kmの路線で、途中駅の交換施設が充実し日中12分間隔※1となっている運転頻度の高い路線です。

 同じ静岡県内の静岡鉄道と同様、現役全車両が自社オリジナル車両となっており、モハ30形は1953年から1980年にかけて長期にわたり造らた、18m級2ドアロングシート車です。
 増備過程で両開きドアや冷房搭載となっていきましたが、1978年製造のモハ25号まで釣掛駆動を堅持し続け、これは最高速度45キロ以上の普通鉄道においては最後の新製釣掛駆動車でもありました※2

 30形釣掛駆動車の増備は10両目のモハ30の後、モハの11両目から逆順に29から付番され(クハも79以降逆順の後,最後は空番の85)、モハ25が釣掛駆動車では最後となり、1980年の最終増備車モハ50号でカルダン駆動となりました。

 録音はその釣掛駆動車最終増備車かつ普通鉄道最後の新製釣掛駆動車となるモハ25号のもので、収録当時の2001年の時点でも既に朝夕ラッシュ時のみの運用となっており、昼間は3扉車の1000形や2000形の運用だけとなっていました。
 そのような時間帯ですので収録もやや大変で、この録音も空いている朝時間帯の下り列車でのものです。

 また、モハ25には日本車輌(日車)製の主電動機「NE-90」(750V 112kW)が用いられていますが、日本車輌製の主電動機は路面電車用として都電等で採用があるものの、普通鉄道用としては大変珍しいものです。
 そして歯車比が4.38と普通鉄道の釣掛駆動車の中でも最も高く※3、かつ発電制動を常用し1000形や2000形と比肩する性能となっており、特徴的な高加減速の様子が録音でも伺えます。

 30形の最終増備車となるモハ51(+クハ61)が1980年に製造されていますが、これが30形唯一のカルダン駆動となっており、2017年現在ではモハ25+クハ85と共に最後の2扉車となっており、2017年度中に増備される2000形により代替廃車となる予定となっています。

※1 当時,JR常磐緩行線も日中12分間隔であった(現在は日中10分間隔)。

※2 時速45キロ以下であれば1983年製造の江ノ電1200形が、普通鉄道としては最後の新製釣掛駆動車となる。
なお、普通鉄道での機器流用(車体更新)釣掛駆動車については、この後も東武5000系列(1979年〜1986年)、名鉄6750系(1986年)が製造されているが、いずれも2001年〜2011年までに廃車となっている。


※3 大手では東武7800系→5000系列の歯車比4.13だが発電制動は無く、国鉄モハ72系(や東武7300系)のMT30およびMT40主電動機(歯車比2.87)と特性が揃えられていたので、加減速は鈍重である。


こぼれ話

 収録前日まで名鉄等を収録した後、夜に浜松入りし翌日朝から録音していたのですが、前述のとうり釣掛駆動車は朝夕のみの運用でしたので、昼間は一日券を使って遠鉄電車で行ったり来たりで暇潰しと昼寝をするという、ある意味不毛なスケジュールを組まざるを得ませんでした。
 2001年当時は今のようなインターネット喫茶なるものは地方都市では大変少なく、適当に暇を潰して昼寝の出来る場所というのは、そうありませんでした。
 またJRを録音する気が無く、一日券の価格が高く本数も少なかった天竜浜名湖鉄道も予定に組み込みませんでしたので、このような不毛なスケジュールになった次第です。
 (当時は遠鉄・天浜線共通一日券がありませんでした)

 方向的に大井川鉄道も狙えたのですが、当方の録音スタイルが一筆書きで多くを狙うのではなく、路線なり車両なりのターゲットを定めて一日中追い回すスタイルでしたので、大井川鉄道の収録は2ヶ月後の名鉄録音の際に行程を組み込みました。

Home > Sound Gallery > 私鉄・公営 その他 > 東海北陸地方 > 遠州鉄道

制作・著作 Copyright © 1995 Toru Hirose (Stream Express)
from TOKYO, JAPAN.

画像・録音の著作権者は記事中に表示しています。

本ウェブページサービス上の記事・写真・データ等の無断転載・転写、放送や出版物での無断紹介、複製・再送信、他の電磁媒体等への加工を禁止します。

リンクや転載などについて、詳しくはホームページをご覧ください。